ダイナミックロト・セラピーのモットー

動けない者は動けるように、動きにくい者は動きやすく、動ける者はより滑らかに!

体の異常は、どの部位の障害であろうと、全てファッシア(筋膜)の癒着などによる滑走障害を基盤とした、不良姿勢や、ぎこちない動きになって現れるものです。障害レベルによっては、運動器系の病変に留まらず、全身に関わる重大な問題に発展します。

そのような全身の動きの異常を、回旋運動連鎖障害として捉えて診断し、それを動的な鍼治療や運動法により整え、多様な身体上のトラブルに対応しようと開発したのがダイナミックロト・セラピーです。

筒状の形状をした人体の正常な身体動作とは、捻じりの連鎖によって成される曲線的で滑らかなものであり、三次元的な「回旋運動連鎖の法則」に基づいて動いています。

ヒトの動作異常を、回旋連鎖の異常の2タイプに分類し、それを検査、診断することでシステマティックに治療をすることができるようになりました。回旋連鎖異常の1つ目は、内旋系の捻じれ連鎖である「PRONO 運動連鎖障害」(図1)で、上肢の内旋⇒肩甲骨⇒頭部⇒体幹部⇒対側下肢へと下行性に伝播する連鎖に異常を来すものを言います。もう一つの回旋連鎖異常のタイプは、外旋系の捻じり連鎖で、「SUPINO 運動連鎖障害」(図2)と称する、下肢から上行性に対側の上肢へと伝播する回旋連鎖に異常を来すタイプです。これらの回旋連鎖障害を的確に診断し、それを治療することがこの治療法の目的となります。

Dynamic ROTO Therapyの「ROTO」の語意は、「回転・回旋」を意味し、「Dynamic(動的)」に治療することからこの名を付けました。つまり回旋に特化した治療法なのです。

この治療法は、従来の治療法のように術者の感覚にのみに依存した客観性に欠けた治療法ではなく、科学的であり、約束事を守ることにより誰にでも直ぐに同じ結果を出せる再現性の高い治療法となっているのが特徴です。

「ダイナミックロト・セラピー」(図3)は、治療体系の総称であり、回旋運動連鎖障害に対する鍼治療であるロト鍼療法(ROTO Needling)、手技療法としてのロト・マニュアルテクニック(ROTO Manual Technique)、更には運動法としてのロト・エクササイズ(ROTO Exercise)から構成される、トータルで対応にあたれる治療体系のことを言います。

図1:PRONO運動連鎖
図1:PRONO運動連鎖
図2:SUPINO運動連鎖
図2:SUPINO運動連鎖

ダイナミックロト・セラピーの構図

図3:ダイナミックロト・セラピーの構図
図3:ダイナミックロト・セラピーの構図